高円宮殿下10年祭 報告

NPO法人国際チェロアンサンブル協会 副理事長 寺田義彦
 

第1回1000人のチェロコンサートにて

 2012年11月22日、東京都文京区豊島岡墓地の「高円宮憲仁親王殿下十年式年祭御墓所拝礼」にて、久子妃殿下と絢子女王殿下にお会いしました。
 妃殿下よりすぐに「10月21日は1000人チェロの仲間の皆様がとても良い催しを設けてくださって、ありがとうございました」「あの後で取材されたテレビ局の報道スタッフの皆さんから、温かい素敵な会でしたとの感想を聞きました」と御礼及びお話を承りました。
 
 憲仁親王殿下と演奏をご一緒された方々、また殿下薨去後にNPOへ入会された皆様も「1000人チェロ」の活動を通して<高円宮殿下10年祭 追悼のチェロ演奏と集い>に深くご理解され、ご参加いただいたことをあらためて感謝申し上げます。
 
 なお、皇室ご一家「高円宮さま 十年式年祭」が
 2012年11月25日(日) 5:45~6:00にフジテレビ系列で放映されました。
 梅津弥英子アナウンサーのナレーションで、
  ▽高円宮さま、十年式年祭(東京・文京区 豊島岡墓地)
  ▽高円宮妃久子さまインタビュー~高円宮さまの思い出~
  ▽久子さま、記念展「高円宮殿下を偲ぶ」へ(東京・港区)
  ▽久子さま、「高円宮殿下10年祭 追悼のチェロ演奏と集い」へ(東京・港区)
  ▽久子さま、「根付 高円宮コレクション」展へ(東京・台東区)ほか
 が取り上げられましたことも、あわせてお知らせしておきます。

高円宮殿下10年祭 チェロ演奏と集いの報告

NPO法人国際チェロアンサンブル協会 理事 高橋 明
 
 「第1回1000人のチェロ・コンサート」から当協会に深く関わっていただいた高円宮様を追悼する「高円宮殿下10年祭 チェロ演奏と集い」(以下10年祭と略します)が2012年10月21日(日)、赤坂のドイツ文化会館OAGホールで開催されました。演奏参加者62名、演奏以外の来場者が70名で、久子妃殿下をお迎えして行われました。指揮者には山本祐ノ介さん、コンサートマスターに佐久間豊春さん、韓国からは特別賛助出演でNa Duk-Sung 先生にも参加いただきました。司会は天童でのコンサートの時にお世話になった田中裕子さん。(本来ですと先生など敬称が必要ですが、同じ会員同士ということで特別な場合以外は「さん」付けで書かせていただきます)
 
雰囲気たっぷりの出だし
 
 朝9時から三々五々集ってくる参加のチェリストは、久しぶりのご対面という旧知の間柄の方々も、初めて会う方々も、いつものごとく、準備に取りかかりましたた。Na先生の来日に敬意を表して、韓国の有名な歌謡曲「故郷の春」(コ ヒヤン エ ポム)をリハーサルの最初に演奏。ご本人は別の曲(スズキの子どもたちの定番曲、フランス民謡)と思って弾きはじめたら、「なんと!」という趣向で、これも大成功でしたた。私自身は、宮様とは個人的な面識はありませんでしたが、参加の方々の様子を見ているうちに、そのお人柄が想像できるような気がしてきました。会場には、宮様の写真が掲げられ、会員が持ちよったゆかりの写真も展示されました。また、宮様の定番のパートであった、5番チェロの席には、花束が置かれました。

山本祐ノ介さんの素晴らしい指揮のもと、
心を一つに演奏しました

 山本さんの指揮のもと、リハーサルが始まりましたが、今回のメインはなんといっても、三枝氏の新編曲「時の彼方に ア・ビアント」。今回の演奏会のために妃殿下からの依頼により三枝成彰氏に特別に編曲いただいた曲です。今回はチェロアンサンブルとしては初演となりました。大変美しく、幻想的な雰囲気を湛えた難曲で、楽譜の配布がいろいろな理由で遅れたため、本当に演奏できるのか危惧されていた曲です。しかし百戦錬磨の山本さんの周到な準備と、集中した練習で、本番は何とか乗り切ることができました。(もっとも終演後の山本さんのコメントは、かなりきびしいものでしたが…)
 
新しいエピソードが次々と
 

宮様の先生でいらした寺田先生

 予定の午後2時に妃殿下のご到着を待って、宮様と震災犠牲者に黙祷を捧げて、コンサートが開始されました。宮様ゆかりの多くの曲の演奏が続きます。司会の方からはそれぞれの曲と宮様の関係も簡潔に紹介されました。合間に理事からの挨拶があり、寺田理事からは、レッスンの時に3人のお嬢様が弾いた曲に即興で別の旋律を重ねて演奏されたことなどが紹介されました。

数多くのエピソードを
紹介された松本さん

 松本顧問からは、最初の「1000人のチェロ・コンサート」を企画し、名誉総裁をお引き受けいただいたときに、ヴァインツハイマー氏と相談に伺った時のエピソードが紹介されました。コンサートの名称を「500人のチェロ」と考えていたら、「1500人にしたら」と提案された話(最終的には新聞社の方の意見を参考にして1000人のチェロとなったとのこと)や、開催日を平日でなく、日曜日にするように変更の助言をされて、結果として第1回の大成功に結びついた話など、今まであまり語られていない、宮様のエピソードに会場の雰囲気がさらになごんだ次第です。白沢理事長からは、今回のコンサートのお礼と、今後の抱負などが力強くお話しいただきました。
 個人的には、広島の「第4回1000人のチェロ・コンサート」でゲリンガスさんの指揮したパッサカリアや、三枝成彰氏のレクイエムがきれいに演奏できて満足でした。参加の多くのチェリストも、ひさしぶりの60名規模の演奏に満足した様子がよく窺われました。

横浜以来の再演となりました

 今回のコンサートで会場にいたすべての方々を魅了したのが,アンコールに行なわれた、松本顧問と山本さんによるチェロの二人羽織。宮様が最後にご一緒いただいたの横浜での「日韓親善チェロコンサート」の懇親会が氷川丸で行なわれ、その時に同じお二人で披露された妙技です。曲はヨハン・シュトラウスのワルツ「春の声」。松本さんが後に座り、左手右手で低弦側を弾かれ、山本さんが前に座り、やはり両手で高弦側を同時に弾かれます。チェロの宴会芸にも多種多様なものがあるとは聞いていますが、見ると聞くとでは大違い。特に途中で楽譜を落として、反対に音符を読むなどの、細かい演出があり、一同大いに盛り上がりました。あとでご本人に聞いた話では、今回は何回もリハーサルを重ねたとのこと。一芸に秀でるというのは、陰に絶え間ない努力のあることが伝わってきました。
 
「感謝」の気持ちが最高潮に
 

素敵なお言葉をいただきました

 最後に妃殿下からご挨拶をいただきました。宮様の人となり、音楽のこと、チェロのこと、そして、「1000人のチェロ・コンサート」との出会い、その後の顛末について。おそばにいた立場から、たくさんの思いを語っていただきました。特に、音楽に取り組む姿勢、感性というものが、私たちやもしかすると妃殿下とも次元の異なる所を持った方だったということが、おぼろげながら理解できたような気がしました。なかなか普段聴けない濃い話で、少し時間をおいて考えるとその意味がわかるのかなと思った次第です。
 あっという間の2時間でしたが、適切な内容がコンパクトに詰まった良い会だったと思います。いつもの通り、会場の使用時間の制限などがあり、慌ただしく撤収後、素敵な中華料理店で、懇親会。40名を越える盛況で、旧交を温めました。新しく加わったメンバーは、この盛り上がりに正直戸惑ったかもしれません。しかし、何か参加しているチェリストの間にある共通項が何であるかわかったものと思います。
 コンサートマスターの佐久間さんが、「松本さんがチェロを愛する人たちを束ねる機会を作ってくださいました。松本さんがいなかったら、日本でも世界でもこのような会は存在しなかった。その意味で改めて松本さんに感謝したい。今日の演奏はベストではないけれど、リハーサルを重ねる中で確実に前進、グレードアップしていました。これからもこの音楽や人を愛する心と持ち続けて、世界に希有な国際チェロアンサンブル協会の活動、1000人のチェロ・コンサートを続けていこう」という趣旨の、熱いメッセージに一同思いを新たにしました。
 スタッフとして働いてくださった、白沢薫さん、藤代三也子さん、増川のぶ子さん、渡邊亮さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。

高円宮殿下10年祭 追悼のチェロ演奏と集い

参加お申し込みは、2012年8月31日(金)で
締め切らせていただきました。

高円宮殿下が薨去されて10年が経ちました。
殿下は第1回1000人のチェロ・コンサートに3人の女王殿下とともに演奏いただき、
第2回1000人のチェロ・コンサートや横浜の日韓チェロ・コンサートなどにご出演いただきました。
殿下とご一緒された方はもちろん、ご一緒されたことのない会員の皆様におかれましても、
ぜひご参加いただき、追悼演奏を一緒にしませんか?
下記の内容で開催します。
【開催日】 2012年10月21日(日)
      宮様慰霊祭の一月前にあたります。
      10:00     受付開始
      10:30-12:30 リハーサル
      12:30-13:30 昼食
      14:00-16:00 本番
      17:00-19:00 懇親会
【開催場所OAGホール(ドイツ東洋文化研究協会)
      東京都港区赤坂7-5-56 

プログラム
  ・スズキ指導曲集より「フランス民謡」「むすんでひらいて」「クリスマスの歌」
  ・三枝成彰:チェロのためのレクイエム
  ・フンク:組曲ニ長調
  ・ラッヒナー:セレナーデ
  ・スカラッティー:グラーヴェ、メヌエット
  ・ヘンデル:パッサカリア
  ・ゴルターマン:レリジオーソ
  ・クレンゲル:ヒュムヌス
  ・サン=サーンス:白鳥
  ・滝廉太郎:荒城の月
  ・カタロニア民謡:鳥の歌
指揮】 山本祐ノ介
     Na先生
       韓国からNa先生にもいらしていただけることになりました。
       Na先生は第二回より1000人のチェロ・コンサートにご参加いただき、
       横浜日韓コンサートでは殿下と共に氷川丸での懇親会にもご出席いただきました。
       その後も宮様追悼コンサート、第三回、第四回の1000人のチェロ・コンサートにも
       ご参加くださっています。
【参加費】 5,000円
参加資格当協会の会員であること。
      おかげさまで多数の演奏参加申込を受けました。
      そこで<来場観客>を<出演のNPO国際チェロアンサンブル協会会員関係者>と
      制限することにいたしました。
      事前に<出演者>から連絡を受けた方のみ、観客としてご来場いただけます。
      大変申し訳ございません。会場規模から制約があることを、どうかご理解ください。
      どうぞよろしくお願いします。(9月13日追記)
【参加申込締切】2012年8月31日(金)  すでに締め切らせていただきました。
【参加申込締切】首都圏事務局宛にメールまたはFax にてお申し込みください。
  ・首都圏事務局メールアドレス
  ・Fax:045-902-6830
   名前、住所、電話番号、メールアドレス(パソコン、携帯)、
   過去に演奏したパートと現在弾けそうなパート
  (過去は4パートだったが今は3パートを弾けそうなど)をご記入ください。
◆お申し込みいただいた方には、9月中旬頃までに詳細のご案内と譜面をお送りします。
※全体練習は当日午前中に行いますので、事前の練習はありませんが、東北キャラバンに引き続き、高円宮様追悼の集いの曲についても、下記のとおりアンサンブルレッスンを開催します。ご都合のつく方は、ぜひご参加ください。なお、アンサンブルレッスンは、高円宮様追悼の集いにご参加いただけない方も、会員であればどなたでもご参加いただけます。
 
■日程  2012年10月8日(月・祝)13:00〜17:30
■会場  アカデミー湯島 視聴覚室(東京都文京区湯島2-28-14)

■参加希望の方は、こちらもをご覧ください。